遺品整理の見積もりの取り方と4つの注意点を解説！料金の相場も紹介

2025 2/28

2025年2月28日

遺品整理を業者に依頼する場合、まず見積もりを取ってみようと考えるかと思います。しかし、実際に依頼するとなると以下のように悩んでしまう方も少なくありません。

遺品整理の見積もりの取り方が分からない
見積書の見方が分からない

この記事では、遺品整理の見積の取り方や注意点を解説します。ほかにも、料金相場と見積書の内容を具体的にご紹介します。ぜひ、最後までご覧ください。

この記事でわかること
・遺品整理の料金相場と内訳
・遺品整理の見積もりの取り方
・遺品整理の見積もりの注意点
・遺品整理にかかる料金を安くおさえるコツ
・よい遺品整理業者の見分け方

こんな人におすすめの記事です
・遺品整理の見積もりの取り方と注意点を知りたい方
・遺品整理の料金相場を知りたい方

遺品整理の見積もりはどれくらい?料金相場と内訳をチェック

遺品整理の見積もりでは、提示された料金や内容が妥当なものか確認しておく必要があります。料金と内訳が相場からかけ離れていないか、下記で紹介する目安表を参考にしながらチェックしてください。

【部屋別】料金相場の目安

遺品整理の料金相場を【部屋別】で以下の表にまとめました。

1R・1K	30,000円～80,000円
1DK	50,000円～120,000円
1LDK	70,000円～200,000円
2DK	90,000円～250,000円
2LDK	120,000円～300,000円
3DK	150,000円～400,000円
3LDK	170,000円～500,000円
4LDK以上	220,000円～600,000円

料金の見積額は部屋の広さだけではなく、作業するスタッフの人数、作業時間で大きく異なります。より詳しい内容を知りたい方は以下のコラムが参考になりますので、ぜひご覧ください。

【具体例】遺品整理にかかる料金の内訳

遺品整理の見積書に記載される、内訳の具体的な例は以下の表のとおりです。

人件費	部屋の広さ、荷物の量で変わる
出張費	現場までの距離、トラックの台数によって変わる
仕分け作業費	仕分ける荷物の量によって変わる
処分費	リサイクル家電や大型家具の処分費用がかかる
清掃作業費	部屋の広さで変わる
オプション費	特殊清掃、遺品の供養、リサイクル品の買い取りなど

上記で紹介した内訳が料金にどれほど影響するか、ご自身のケースに当てはめてみてください。

遺品整理の見積もりの取り方

遺品整理の見積もりは、以下2つの方法で業者に依頼します。

対面する必要がない「電話・メール・LINE」
対面する必要がある「出張見積もり」

2つの方法の特徴を詳しく解説します。

電話・メール・LINEで見積もり

電話やメール・LINEなどで見積もりに必要な情報を伝え、見積もってもらう方法です。

簡単に見積もりができる反面、不正確な見積もりになりやすく、当日に料金が変動する確率が高い特徴があります。見積りに時間を割けない方で、おおまかな料金だけでも知っておきたい場合は最適な方法です。

ただし、着手後に価格変動する可能性がある点に注意しておきましょう。

出張見積もり

自宅に訪問してもらい、現場の状態を見ながら見積もりを作成してもらう方法です。

無料で見積もりをしてもらえる業者が多いですが、有料の場合もありますので、依頼する前に確認しておきましょう。現状を見ながら見積もりするため、正確な料金を見積もってもらいやすいのが特徴です。

ただし、出張見積もりの場合、現場に立ち会う時間の確保が必要になります。

遺品整理の見積もりに関する4つの注意点

遺品整理業者が提示した見積書の内容で、確認してほしい4つの注意点をご紹介します。

料金の明細は詳細であるか

遺品整理の見積書を確認する際、料金の明細が細かく記載されているかを必ずチェックしましょう。料金の算出基準は、部屋の広さ、作業員の人数、作業時間、処分する物の量など、多岐にわたります。見積書の内容が一律の料金になっていたり、細かい内訳が記載されていなかったりする場合は、適正な価格設定かどうか判断しづらくなります。

また、料金が「一式」などと一括で記載されている場合、どの項目にどの程度の費用がかかっているのかが分かりづらくなります。そのため、「人件費」「出張費」「仕分け作業費」「処分費」「清掃費」「オプション費用」など、具体的な費目ごとに金額が示されているか確認しましょう。万が一、見積もりの明細が不明瞭な場合は、業者に詳しく説明を求めることが大切です。

さらに、業者によっては見積もり後に追加料金を請求されるケースもあります。見積もり段階で「追加料金が発生する可能性はあるか」「どのようなケースで料金が変動するのか」についても確認しておくと、予期せぬトラブルを避けることができます。

追加オプションの有無・説明はあるか

遺品整理には、基本料金とは別に、さまざまな追加オプションが用意されていることが多いです。特殊清掃や遺品供養など、故人の生活環境や遺族の意向によって必要になる作業もあるため、どのようなオプションがあるのか、事前に確認しておくことが重要です。

例えば、以下のようなオプションが一般的に提供されています。

特殊清掃：孤独死や事故死などの場合、消臭・除菌が必要になる
仏壇・遺品供養：供養の儀式を行い、適切に処理する
リサイクル品の買い取り：価値のある家具や家電などを買い取ってもらう
家財撤去後の解体工事：空き家を解体する必要がある場合
不動産活用相談：遺品整理後に不動産の売却や賃貸を検討する場合
自動車の査定・処分：故人が所有していた車の売却や廃車手続き

業者によって対応できるオプションは異なります。必要なサービスがあるかどうかを事前に確認し、見積書にしっかりと記載されているかチェックしましょう。また、追加料金の発生条件や、オプションの詳細な内容についても質問し、不明点をなくしておくことが重要です。

しつこいセールスがないか

遺品整理の業者の中には、見積もりの際に強引な営業を行うところもあります。例えば、「今契約すれば割引が適用される」「このオプションは必須なので追加しないと後で困る」など、不安をあおるような営業トークには注意が必要です。

こうした業者は、契約を急がせることで、冷静に比較検討する時間を与えない傾向があるため、一度冷静に考えることが大切です。複数の業者から相見積もりを取り、サービス内容や料金を比較することで、不要なオプションを押し付けられるリスクを減らせます。

また、悪質な業者は、契約後に「追加作業が発生した」として、高額な請求をすることもあります。見積もり時点で「追加料金は発生しないか」「契約内容に含まれている作業はどこまでか」を明確にしておくことで、後々のトラブルを回避できます。

見積もりの際には、業者の対応もチェックしましょう。質問に対して丁寧に答えてくれるか、不明点に対してしっかり説明してくれるかを確認し、少しでも不安を感じたら、他の業者を検討するのも一つの方法です。

見積書に責任者印があるか

信頼できる遺品整理業者かどうかを判断するポイントの一つに、見積書の「責任者印」の有無があります。正式な見積書には、作業を担当する責任者の印や記名が入っているのが一般的です。これは、業者側が見積もり内容に責任を持つという証拠でもあります。

責任者印がない見積書は、後々のトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。たとえば、作業後に「見積もりに含まれていない作業だった」と言われ、高額な追加請求をされるケースもあります。契約前に、見積書の詳細を確認し、正式な書類としての要件を満たしているかチェックしましょう。

また、見積書が口頭での説明だけで済まされる場合も危険です。特に、「見積もりは無料だから」と言われ、書類を発行せずに契約を急かす業者には注意が必要です。正式な見積書がないと、万が一トラブルになった際に証拠として残らず、適正な料金を請求されているのか確認する手段がなくなってしまいます。

信頼できる業者は、見積書だけでなく契約書や請求書などの書類をしっかりと発行し、顧客に分かりやすく説明してくれるものです。不明点があれば遠慮せずに質問し、十分に納得した上で契約を進めましょう。

遺品整理の料金を安くおさえるコツ

遺品整理の料金は整理する量や作業時間などによって大きく変動します。そのため、料金も高額になりやすく、少しでも料金をおさえたいと考える方も少なくありません。ここでは、料金を安くおさえる3つのコツを紹介します。

整理するものを減らしておく

処分する遺品を減らしておくことで、料金をおさえられる可能性があります。具体的には、明らかにゴミと分別されるものを処分しておくことや親戚や知人に譲ることなどが挙げられます。自分たちで、どの程度まで処分すると料金が安くなるかも依頼する業者に確認しておくと安心です。

買い取りしてもらう

状態がよく、使用できるものはリサイクルショップや買い取り業者に買い取ってもらうと処分料金をおさえられます。

遺品整理業者のなかには、買い取りをしてくれるところもありますので、買取対応が可能かどうか確認しましょう。

複数業者から相見積もりをとる

複数の業者から見積もりを取ることで、安い料金で依頼できる業者を見つけやすくなります。サービス内容や料金は業者によって異なるため、安く抑えるためには必ず相見積もりを取るのがおすすめです。

ただし、料金が安すぎる業者は悪徳業者の可能性もあるため、慎重に選ぶ必要があります。

よい遺品整理業者の見分け方

遺品整理を安心して任せるためには、業者選びのポイントを押さえることが大切です。信頼できる業者には、以下の特徴があります。それぞれ詳しく解説します。

サイトの情報・実績が充実している

信頼できる遺品整理業者のサイトには、実績や対応事例、料金体系が明確に記載されています。特に、作業前後の写真や利用者の声が掲載されていると、業者の対応を具体的にイメージしやすくなります。また、自治体や業界団体の認可・資格を持つ業者であれば、より安心して依頼できるでしょう。サイト上に明確な情報がない場合、後々トラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。

問い合わせにも丁寧な対応をしている

業者選びでは、最初の問い合わせ対応も大切な判断基準になります。質問に対して丁寧かつ迅速に答える業者は、顧客対応を重視しているといえます。特に、費用や作業内容について詳細に説明してくれるかどうかを確認しましょう。逆に、不明瞭な回答をする、契約を急かすような業者は避けるのが賢明です。信頼できる業者は、依頼者の不安を解消しながら、納得のいく形で話を進めてくれます。

見積書や請求書を書面で発行している

信頼できる業者は、必ず見積書や請求書を発行し、作業内容や料金の詳細を明確に示します。口頭のみで金額を伝える業者は、後から追加請求をする可能性があるため注意が必要です。見積書には、作業範囲や追加料金の有無が明記されているかを確認しましょう。また、契約書が発行されるかどうかもチェックし、作業後の請求内容と相違がないようにすることが大切です。

買い取りを強要しない

遺品整理では、買取サービスを提供する業者もありますが、強引な買取を求める業者には注意が必要です。例えば、「価値がないので無料で引き取る」と言われた場合、本来適正価格で売れる可能性のある品物を不当に安く処分されることがあります。優良な業者は、あくまで依頼者の意思を尊重し、適正価格での買取を提案するため、無理に契約を迫ることはありません。

ほかにも、口コミ件数が多かったり、問い合わせから作業終了まで丁寧な対応を徹底していたりします。

優良な遺品整理業者の選び方と注意点については、以下の記事でも解説しています。

出張見積もりの流れと準備すべきこと

遺品整理の出張見積もりは、正確な料金を把握し、安心して依頼するために大切な過程です。しかし、初めて利用する方にとっては、どのような流れで進むのか、何を準備すればよいのか分かりにくいかもしれません。ここでは、出張見積もりの基本的な流れや、スムーズに進めるためのポイントについて詳しく解説します。

出張見積もりの基本的な流れ

出張見積もりは、次の手順で行われます。

申し込み：電話やメール、LINEなどで業者に見積もりを依頼します。希望の日時を伝え、訪問のスケジュールを決定します。
業者の訪問：約束した日時に業者が自宅を訪問します。遺品の量や部屋の状況を確認し、作業の手順や必要な処分費用を見積もります。
現地確認：業者が実際に部屋を見て、処分する遺品の種類や量、搬出経路をチェックします。特殊清掃が必要な場合は、追加料金の有無もこの段階で確認します。
見積書の提示：現地確認の結果をもとに、料金や作業内容を記載した見積書が提示されます。内容を確認し、不明点があれば質問しましょう。

出張見積もりは、業者によっては無料のところもありますが、有料の場合もあるため事前に確認が必要です。申し込み前に確認し、納得した上で依頼することが重要です。

出張見積もりのメリットとデメリット

出張見積もりには、メリットとデメリットがあります。正確な料金を把握できる一方で、時間や手間がかかるため、事前に把握しておくとよいでしょう。

メリット

正確な料金を提示してもらえる：現地で荷物の量や作業の難易度を確認するため、最終的な金額の変動が少なくなります。
業者の対応を直接確認できる：実際に業者と対面することで、丁寧な対応をしているか、信頼できるかを判断しやすくなります。
追加作業の必要性が分かる：遺品供養や特殊清掃など、必要な追加作業の有無をその場で相談できます。

デメリット

立ち会いの時間を確保する必要がある：訪問見積もりには30分～1時間程度かかるため、スケジュールを調整する必要があります。
業者によっては費用がかかる：一部の業者では、出張見積もりが有料の場合があります。
しつこい勧誘を受ける可能性がある：悪徳業者の場合、即決を迫るケースもあるため注意が必要です。

メリットとデメリットを理解した上で、訪問見積もりを活用するとよいでしょう。

見積もり前に準備しておくべきこと

出張見積もりをスムーズに進めるためには、事前に準備をしておくことが大切です。以下のポイントを押さえておきましょう。

処分する遺品の確認：事前にどの遺品を処分するか、どれを残すかを家族で話し合い、決めておくとスムーズです。
必要な書類の用意：買取が可能な品がある場合は、保証書や付属品を準備しておくと査定額が上がることがあります。
業者に聞きたいことを整理する：費用の詳細、追加料金の有無、作業の流れなど、気になる点をリストアップしておきましょう。
搬出経路の確認：エレベーターの有無や駐車スペースの確保などを事前に確認しておくと、作業がスムーズに進みます。

これらの準備をしておくことで、見積もりの際に無駄な時間を省き、より正確な見積もりを取得しやすくなります。

出張見積もり当日にチェックすべきポイント

出張見積もり当日は、以下のポイントをチェックすることをおすすめします。

見積書の内容を細かく確認する：料金の内訳が明確か、追加料金が発生しそうな項目があるかをチェック。
担当者の対応を確認する：不明点を質問したときに丁寧に説明してくれるか、強引に契約を迫らないかなど、業者の姿勢を見極めましょう。
追加オプションの内容を確認する：特殊清掃、供養、不用品の買取など、必要なオプションが適正な価格で提供されているか確認。
見積書に責任者のサインがあるか：信頼できる業者であれば、見積書に責任者のサインや印があるのが一般的です。

これらのポイントをチェックし、納得のいく業者を選ぶことが重要です。

見積もり時に確認すべき契約内容とキャンセル料の有無

遺品整理の見積もりを依頼する際には、契約内容やキャンセル料の有無を事前に確認することが重要です。契約の内容を十分に理解せずに進めると、追加料金の発生や契約違反によるトラブルが生じるリスクがあります。ここでは、見積もり時に確認すべき契約のポイントを詳しく解説します。

見積書に記載されるべき契約内容とは？

遺品整理の見積書は、作業内容や費用の詳細が明確に記載されている重要な書類です。契約時のトラブルを防ぐためにも、内容をしっかりと確認することが必要です。

見積書のチェックポイント
・料金の内訳（作業費・処分費・出張費・オプション費用など）が明記されているか
・作業時間や日程が具体的に記載されているか
・追加料金が発生する条件が明確になっているか
・キャンセルポリシーが含まれているか

特に、作業後に追加料金が発生しないよう、見積書に記載された内容が最終的な請求額と一致することを確認しましょう。また、業者によっては「基本料金のみを記載し、細かい費用を後で請求する」といったケースもあるため、すべての費用項目が明確に記載されているかを必ず確認することが大切です。

キャンセル料はいつから発生する？業者ごとの違いを比較

遺品整理業者のキャンセルポリシーは業者ごとに異なり、契約のタイミングによってはキャンセル料が発生する場合があります。特に作業日前日や当日のキャンセルでは、手配済みのスタッフや機材のコストが発生するため、キャンセル料が50%〜100%と高額になるケースもあります。

キャンセル料の発生タイミング
・作業日前日や当日はキャンセル料が50%〜100%発生するケースが多い
・3日前までのキャンセルは無料、または数千円程度の手数料のみで済む場合がある
・契約後すぐのキャンセルなら、キャンセル料がかからない業者もある

業者によっては、「1週間前までは無料」「前日50%、当日100%」といったようにキャンセルポリシーを細かく設定していることがあるため、契約前に確認することが大切です。また、契約時に「キャンセル時の費用負担がどの時点で発生するのか」を業者に直接確認し、納得したうえで契約を結びましょう。

見積もり後に追加請求されるケースとは？

遺品整理の見積もり後に、契約時には想定していなかった追加費用が発生するケースが多く見られます。これは、現場の状況によって作業の難易度や必要な処分量が変動するためです。

追加請求が発生する主なケース
・処分する遺品の量が見積もり時より増えた場合
・害虫駆除や消臭などの特殊清掃が必要になった場合
・見積もりに含まれていない作業（家具の移動や撤去作業など）が発生した場合

例えば、見積もり時に「一般的な作業」として想定されていた部屋が、実際には特殊清掃が必要な状態だった場合、見積もり額に加えて消臭・除菌費用が追加されることがあります。また、見積もり時に整理が完了していなかった場合、後から処分品が増え、その分の料金が発生するケースも多いため、事前に「どの範囲までの作業が見積もりに含まれているのか」を確認することが重要です。