遺品整理を業者に依頼しようと思っても、「高額請求されたらどうしよう」「勝手に大切な遺品を捨てられたら困る」など、さまざまな不安を感じていませんか?
実際、国民生活センターには遺品整理業者とのトラブル相談が年間100件以上寄せられており、予期せぬ問題に巻き込まれる可能性は決して低くありません。
この記事では、遺品整理業者との間で起きやすいトラブルの事例とその対処法、そして信頼できる業者を見極めるポイントをわかりやすく解説します。
この記事を読むことで、悪質な業者を見抜いて回避する方法がわかり、安心して遺品整理を進められるようになるでしょう。
記事内ではさらに、契約時に確認すべきポイント、信頼できる業者の選び方なども詳しく紹介しています。遺品整理は一度きりの大切な作業だからこそ、後悔しないための備えが必要です。
遺品整理業者とのトラブルは年間100件以上
遺品整理は大がかりな作業のため、専門業者は非常に心強い存在です。一方で、国民生活センターは「遺品整理業者とのトラブルは年間100件以上」と報告しており、遺品整理業者とのトラブルが少なくないのも事実です。
上記の調査を見てもわかる通り、遺品整理業者のなかには、悪徳業者が紛れていることがあります。代表的なのは、高額請求や遺品の雑な扱いにおけるトラブルです。
もちろん、すべての遺品業者がこのようなトラブルを抱えているわけではありません。しかし、一部悪徳なサービスを展開する業者が存在するため、注意が必要です。
遺品整理業者とのトラブル事例
遺品整理を業者に依頼する際、思わぬトラブルに巻き込まれるケースがあります。
実際に発生している事例を知っておくことで、悪質な業者を見極める判断材料となり、安心して依頼するための備えにもなります。
ここでは、実際によくあるトラブル事例と、その対処法を12項目にわたって紹介します。これから遺品整理を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
高額請求:作業後に予想以上の高額請求をされた
遺品整理で多いのが、「作業後に予想以上の高額請求をされた」というトラブルです。見積書の内容が曖昧、または見積もりを提示せず作業を始める業者もいます。
「追加作業があった」「人件費が増えた」といった理由で、当初の想定を大きく上回る料金を請求されることがあります。
不当な請求を受けた場合は、作業内容や請求書の内訳を確認し、納得できなければ支払いを保留しましょう。
消費生活センターに相談するのも効果的です。契約前には書面で明確な見積もりを取り、追加費用の条件も必ず確認しましょう。
作業未着手:急かされて契約したにも関わらず、一向に作業が始まらない
契約を急かされたにも関わらず、作業が始まらないというトラブルもあります。「今決めれば割引になる」「予約が埋まってしまう」などと焦らせ、契約書を交わしたのに作業が始まらないケースです。悪質な業者の中には、契約だけ取り付けて連絡を絶つこともあります。
このような場合は、まず業者に連絡し、対応を確認しましょう。それでも作業が進まない場合は、契約内容を確認し、クーリングオフ制度やキャンセルを検討します。契約を急がず、対応の丁寧な業者を選ぶことが予防につながります。
キャンセル料請求:解約を申し出たら高額なキャンセル料を請求された
作業を予約した後に解約を申し出たところ、高額なキャンセル料を請求されたという事例があります。中には「見積金額の8割以上を請求された」という極端なケースもあります。契約書に記載がないにも関わらず、キャンセル料を請求される場合もあるため注意が必要です。
こうした場合は、契約書や見積書の記載を確認し、不当と思われる請求には応じないようにしましょう。支払う前に消費生活センターへ相談することをおすすめします。契約時にはキャンセル条件を確認し、すぐに契約せず慎重に判断しましょう。
無断破棄:大切な遺品を勝手に捨てられた
「思い出の品を勝手に捨てられた」という無断破棄のトラブルもあります。遺品整理では、故人の思い出や貴重な品が含まれており、残すか処分するかの判断は非常に重要です。説明や確認なしに業者が勝手に処分し、後悔するケースも少なくありません。
このようなトラブルを防ぐには、「残すもの」と「処分するもの」を明確にリスト化し、口頭だけでなく書面で伝えることが効果的です。勝手に処分された場合は業者に説明を求め、証拠があれば返還や補償の相談も検討しましょう。
不法投棄:回収されたはずの遺品が不法投棄されていた
回収を依頼した遺品が、不法投棄されていたという深刻なトラブルもあります。特に「無料回収」や「格安回収」をうたう無許可業者に依頼すると、処分費用を避けるために不法投棄するケースがあります。これは法律違反であり、場合によっては依頼者が責任を問われる可能性もあります。
このような場合は、自治体や警察などの関係機関に早めに相談しましょう。業者の連絡先や契約書、やり取りの記録などは証拠として保管してください。依頼前には、必要な許可や実績、口コミの確認を忘れずに行いましょう。
不当買取:高価なはずの遺品(ブランド品・骨董品など)を安く買いたたかれた
「高価な品を安く買い取られてしまった」という不当買取のトラブルもあります。ブランド品や骨董品などを、適正な知識や相場を知らずに査定し、価値を無視して買いたたく業者が存在します。特に訪問型の業者に多く、強引に持ち帰ろうとするケースも報告されています。
遺品買取でこうした事態を防ぐには、査定士が在籍し、買取実績が豊富な業者に依頼することが大切です。不当な買取が疑われる場合は、返品交渉や消費生活センターへの相談を検討しましょう。突然の訪問業者との契約は避けましょう。
騒音トラブル:作業日に近隣住民への配慮がなく、騒音トラブルに巻き込まれた
遺品整理の作業では、家具の運搬や仕分けによって騒音が発生することがあります。特にマンションや住宅密集地では、作業音が近隣トラブルの原因になることもあります。悪質な業者は、時間帯の配慮や事前の声かけを行わず、苦情につながるケースがあります。
作業前に近隣へ一言あいさつをしておくと、印象が良くなりトラブルの防止にもなります。騒音で苦情が出た場合は、まず謝罪し、業者にも状況を伝えましょう。信頼できる業者は、騒音への配慮や説明を事前に行ってくれます。
遺品の盗難:作業中に貴重品が紛失した
遺品整理中に、現金や貴金属などの貴重品が盗まれるトラブルが発生することがあります。保管場所を把握していないと、紛失に気づかず業者に持ち去られてしまうおそれがあります。
盗難が疑われる場合は、警察に相談して被害届を提出しましょう。業者にも説明を求め、必要に応じて消費生活センターへ相談することが大切です。
予防策としては、作業前に貴重品を分別・保管し、できるだけ立ち会うこと。複数人での同席や室内カメラの活用も有効です。
粗雑な作業:遺品や家屋が傷つけられた
作業中に家具を移動する際、遺品や壁、床に傷がつくトラブルが発生することがあります。特に雑な作業をする業者では、確認せずに物を落とすなどの不注意が原因になります。
被害に遭った際は、写真を撮って証拠を残し、作業担当者へ事実を伝えましょう。話し合いで解決しない場合は、損害賠償を検討する必要があります。
信頼できる業者は、作業前に養生を施し、破損リスクを軽減します。契約時には補償内容の説明を受けることが大切です。
強引な契約:訪問見積もり時に契約を迫られた
訪問見積もり時に、「今決めれば割引」といった言葉で強引に契約を迫られるケースがあります。特に一人暮らしや高齢者が狙われやすく、断れずに契約してしまうこともあります。
こうした場合でも、クーリングオフ制度を利用すれば契約の解除が可能です。書面の交付日から8日以内であれば、無条件で解約できます。
「家族に相談する」「他社と比較する」と伝え、一度冷静になることが大切です。業者のペースに流されないよう注意しましょう。
無許可営業:必要な許可や資格を持たずに営業している
遺品整理業者の中には、一般廃棄物収集運搬業や古物商の許可を持たずに営業しているケースがあります。こうした無許可業者に依頼すると、不法投棄や不当な買取などのトラブルにつながる危険性があります。
依頼後に無許可と判明した場合は、自治体や警察に相談・通報することが重要です。再発防止のためにも、事前に許可証の有無を確認し、公式サイトや自治体の業者リストを参考にしましょう。
許可証の提示にすぐ応じてくれるかどうかも、信頼性を見極める判断材料となります。
契約前に確認すべきチェックポイント
遺品整理を依頼する際には、契約内容や業者の対応姿勢など、事前に確認しておくべき重要なポイントがあります。ここでは、トラブルを避けるために確認すべき項目を詳しく解説します。
契約書の有無と内容をしっかり確認する
契約書は、トラブル回避において最も基本的な確認事項です。口約束ではなく、書面で内容が明記されているかを確認しましょう。
書面契約の必要性とチェックポイント
遺品整理を依頼する際は、作業内容・料金・スケジュールなどが書面で明記されているかを必ず確認しましょう。トラブル時に「言った・言わない」の争いを防ぐためにも、契約書の取り交わしは重要です。契約書がない、または簡単なメモ程度しか提示しない業者は避けるべきです。
特定商取引法に基づく記載内容の有無
訪問販売や電話勧誘で契約する場合は、特定商取引法の対象となります。契約書には、事業者名・所在地・キャンセル規定・料金の内訳などが法律に基づき記載されている必要があります。内容が不十分な場合、クーリングオフが適用される可能性もあるため、書類の記載内容を確認することが大切です。
料金体系や追加費用の条件を明確にする
料金の不透明さは、トラブルの原因になりがちです。明確な料金体系が提示されているかを確認すれば、不当な請求を防げます。
料金確認時のチェックポイント
・パック料金か作業量ごとの料金かを明示している
・出張費・階段料金・人件費などの追加費用が明記されている
・見積書の内容が詳細かつ具体的である
・「〇〇円~」などの曖昧な表現だけで済ませていない
料金トラブルを防ぐには、見積書の詳細を丁寧に確認し、疑問点があれば必ず事前に質問しておきましょう。特に「追加料金は発生しません」と言われても、書面での裏付けがなければ信用できません。出張費や処分費用が料金に含まれているか、記載内容が曖昧でないかを確認することが大切です。「今契約すれば安くなる」と契約を急がせる業者にも注意しましょう。
作業日時・対応範囲を事前に取り決める
作業当日の混乱や誤解を防ぐためには、日時や範囲を契約時に明確にしておくことが大切です。
作業日時の明確化
業者と日時をしっかり共有していないと、「来ない」「遅れる」といったトラブルが起きがちです。契約時に具体的な日程を記載し、日程変更が必要な場合の連絡方法や対応期限も確認しておきましょう。「空き次第で伺います」といった曖昧な表現を使う業者は避けた方が安心です。
対応範囲の明確化と共有
回収する物品や作業の対象範囲を事前に明確にしておくことで、「それは対象外」などの行き違いを防げます。現地調査時に写真や図面などをもとに共有するのも有効です。また、処分されたくないものにはラベルを貼るなどして、業者と共有しておくとより安心です。
トラブル時の連絡先や保証対応を確認する
万が一トラブルが起きたときに備えて、連絡先や対応体制を事前に確認しておくことが重要です。
確認すべき保証・連絡体制のポイント
・会社としての正式な電話番号と担当者名が明記されている
・トラブル時に連絡できる窓口が明確である
・損害賠償保険などの保証制度がある
・修復対応や返金などの対応ポリシーが説明される
トラブル発生時に迅速な対応ができるかは、業者の信頼性に直結します。連絡先が携帯番号のみだったり、対応する担当者が頻繁に変わるような業者は注意が必要です。また、作業中に物を破損した場合や誤って処分された場合の保証内容や対応方針を、契約時に必ず確認しておきましょう。やり取りの履歴を残すことも、万一の備えになります。
業者の対応姿勢や説明の丁寧さを見極める
業者選びの際は、対応の丁寧さや説明力も重要な判断材料です。初回のやり取りから信頼できるかどうかを見極めましょう。
信頼できる業者かを見極めるポイント
・質問への回答が具体的かつ明確
・こちらの希望や事情を丁寧に聞き取ってくれる
・専門用語を使わず、わかりやすく説明してくれる
・契約を急がせたり、不安を煽る発言をしない
逆に、話をよく聞き、細かな質問にも丁寧に答える業者は、安心して任せられる傾向があります。「他ではこの値段ではできません」「今だけの特別価格です」など、契約を急かすような言動が見られる業者は避けましょう。見積もり時の受け答えや説明の姿勢も、業者選びの大切な判断基準です。
遺品整理におけるトラブルを避ける方法
遺品整理では、業者との金銭的なトラブルや親族間の感情的な衝突が発生するケースも少なくありません。こうした問題を未然に防ぐためには、信頼できる業者選びや契約内容の確認、親族間での話し合いなど、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
ここでは、遺品整理をスムーズかつ円満に進めるために意識したい8つの方法をご紹介します。事前の準備と情報収集が、後悔のない遺品整理につながります。
遺品整理の実績が豊富な業者を選ぶ
遺品整理におけるトラブルを避けたいなら「遺品整理の実績が豊富な業者」を選ぶことが大切です。実績や知識が豊富な業者であれば、処分しないほうがよいものや後悔しない方法などのアドバイスを受けられます。
また、遺品を大切に扱ってくれる可能性が高く、不要なトラブルを防げます。遺品整理は精神的にも負担が大きいため、丁寧かつ配慮ある対応ができる業者かどうかも重要です。
スタッフの教育が行き届いているか、認定資格(遺品整理士など)を持っているかも選定のポイントになります。
「不用品回収ラクエコ」は遺品整理の実績も豊富なので安心です。豊富な経験を活かして、スムーズかつ丁寧に作業を行います。
事前見積もりによって費用が確定した状態で依頼する
遺品整理業者とのトラブルを避けるためには、事前見積もりによって費用が確定した状態で依頼することも大切です。
費用が確定していない状態で依頼してしまうと、作業後に高額請求をされる可能性があります。とくに口頭でのやり取りだけで契約を進めてしまうと、認識のズレが起きやすくなります。
書面での見積書や契約内容の確認を怠らず、追加料金の有無や条件についても明記されているかチェックしましょう。また、見積もり時に現地調査を行う業者であれば、実際の作業内容に基づいた正確な料金提示が可能です。
事前に費用が明確になっていれば、安心して依頼することができます。
費用の安さだけで選ばない
遺品整理業者を費用の安さだけで選ぶのは避けましょう。
安さだけで選ぶと「作業後に追加費用で高額請求をされた」「対応が最悪だった」「想像していたサービス内容とは違った」などのトラブルに巻き込まれる可能性があります。
費用が安い業者の中には、必要な人員や時間を削ることで低価格を実現しているケースもあり、結果的に作業の質が低下することがあります。また、説明不足のまま作業を進められることで、処分してほしくない遺品が誤って処理される可能性もあります。
金額だけでなく、見積もりと内容(サービスの範囲)を照らし合わせて比較・検討し、総合的に信頼できる業者を選びましょう。
依頼前に公式HPや口コミをチェックする
遺品整理業者とのトラブルを避けるためには、依頼前の公式HP・口コミチェックも欠かせません。
すべての口コミを鵜呑みにする必要はありませんが、悪い評価ばかりが目立つ業者は避けるのが無難です。また、利用者の声からは、実際の対応の丁寧さやスタッフの印象など、表面上では分かりにくい情報を得ることができます。
加えて、遺品・不用品の回収を行う業者は古物商許可の取得が義務付けられています。取得していないのは違法なので、公式HPに古物商許可番号が記載されているか確認しておきましょう。
信頼性のある業者を選ぶには、こうした基本的な情報収集がとても重要です。
処分しないものをあらかじめ分けておく
優良な業者が勝手にものを処分することはありません。ただし、作業を行うのは人間であるため、ミスが0とは言い切れません。万が一に備えて、処分してはいけないものはあらかじめ分けておくと安心です。
たとえば、形見として残したい品、重要な書類、アルバムや思い出の品などは、事前に別の部屋や段ボールにまとめて「処分不可」と明記しておくと誤解が防げます。
特に、複数人で作業を行う現場では、作業の効率を優先して一気に仕分けされることもあるため、明確な指示や整理が重要です。
家族内でも「残すもの」と「処分するもの」の認識を共有しておくと、より安心して作業を任せられます。

遺品整理は独断で決めるのではなく、親族で話し合う
遺品整理を独断で進めてしまうと、親族間でのトラブルの原因になります。遺品整理をいつ・誰が進めるのか、どのように遺産分割や形見分けを行うのかなどを事前に相談し、了承を得ておきましょう。
特に兄弟姉妹など複数人の相続人がいる場合は、誰かの意見だけで進めると「勝手に処分された」「相談がなかった」などと後から揉めるケースも少なくありません。事前に話し合いを行い、同意のもとでスケジュールを立て、役割分担を決めておくことが大切です。
また、話し合いの記録をメモやLINEなどで残しておくと、後々の誤解や言い争いを防ぐ助けにもなります。

貴重品は事前に自分たちで整理・保管する
遺品整理を業者に依頼する前に、現金・通帳・宝石・印鑑・契約書などの貴重品は必ず家族で整理し、事前に取り分けておくことが重要です。
業者が故意に持ち去るケースは稀ですが、作業中に誤って処分されてしまったり、紛失してしまうトラブルは実際に起こっています。
また、貴重品が見つかった場合にどのように対応してもらえるのか、業者側の方針を事前に確認しておくとさらに安心です。
貴重品だけでなく、形見として残したい品や思い出の写真なども同様に、自分たちで仕分け・保管しておくことで、トラブルのリスクを大きく軽減できます。
作業内容や費用の詳細を文書で確認し、契約を交わす
遺品整理業者とのトラブルを避けるためには、作業内容や費用の内訳、追加料金の条件などを文書でしっかり確認し、正式な契約を交わすことが重要です。
口頭だけのやり取りでは、後になって「言った・言わない」の争いになるリスクが高まります。特に、見積もりに含まれる作業範囲や、追加費用が発生する条件(例:階段作業、仕分け追加、特殊清掃など)を明確にし、トラブルを未然に防ぎましょう。
また、契約書には業者の会社名・住所・担当者名・連絡先なども記載されているかを確認してください。書面での契約は、万が一の際の証拠にもなり安心です。
初めての遺品整理で失敗しないための注意点
遺品整理は一度限りの大切な作業のため、事前にしっかり準備しておくことが重要です。ここでは、初めての方がトラブルを避け、遺品整理を円滑に進めるための具体的な注意点を解説します。
作業範囲や役割分担を家族間で確認しておく
遺品整理を始める前に、家族間で共通認識を持つことがとても大切です。独断で作業を進めると、のちのちトラブルに発展する恐れがあります。
整理対象と処分の範囲を決めておく
遺品の中には思い出の詰まった品も多くあります。家族それぞれが大切に感じるものが異なるため、「どの部屋まで整理するか」「何を処分対象とするか」などを事前に明確にしておきましょう。リスト化して共有すれば、確認漏れも防げます。
各人の役割や立ち会いスケジュールを決定する
誰が作業に立ち会うか、費用を誰が負担するか、現地での判断は誰が行うかなど、あらかじめ役割を決めておくことで、当日の混乱を防げます。複数の家族が関わる場合は、代表者を決めておくとスムーズに進行できます。
契約書と見積書の内容は必ず目を通す
業者との間でトラブルを防ぐためには、契約書と見積書の確認が欠かせません。曖昧な契約のまま作業を始めるのはリスクがあります。
契約前に確認すべき書類のポイント
・見積書に含まれる作業内容と費用が明確に記載されているか
・キャンセル時の対応や費用負担についての記載があるか
・業者名、住所、連絡先などの基本情報が正確か
・契約書と見積書の記載内容にズレがないか
契約書や見積書は、業者とのトラブルを防ぐための「証拠」として非常に重要です。口頭だけの約束では不十分で、後から「聞いていない」「そんな説明はなかった」といった食い違いにつながります。特に、追加料金の条件やキャンセルポリシーは必ず確認し、不明点は遠慮せず質問しましょう。
貴重品や重要書類は事前に自分で管理する
遺品整理の作業中に誤って処分されたり紛失したりしないよう、貴重品や重要書類は作業前に自ら保管しておくことが必要です。
処分してはいけないものをリストアップ
通帳や保険証券、実印などの重要書類や、貴金属などの高価な品は、作業前に必ず分けておきましょう。形見分け予定のものや思い出の品など、他人には価値が伝わりにくいものも、自分たちで管理しておくと安心です。
重要品の保管場所を明確に
保管場所を家族間で共有しておけば、万一のトラブル時にも迅速に対応できます。見える場所にラベルを貼るなどの工夫も有効です。保管場所が不明確だと、業者が誤って持ち出すリスクもあるため注意しましょう。
作業当日はなるべく立ち会うようにする
立ち会いの有無によって、当日の進行や業者とのやり取りに大きな差が出ます。可能な限り立ち会って、作業内容や業者の対応を直接確認しましょう。
立ち会いが重要な理由
・処分・保管の判断をその場で迅速に行える
・業者の対応姿勢や作業の丁寧さを確認できる
・作業完了後にその場でチェックし、不備があればすぐに指摘できる
遺品整理では、その場で判断を求められる場面も多くあります。立ち会っていれば柔軟に対応でき、誤廃棄や作業ミスのリスクを減らせます。また、業者の対応が契約と違うと感じた場合もすぐに確認できるため、立ち会いはトラブルを防ぐ有効な手段といえます。
優良or悪徳な遺品整理業者の見分け方
遺品整理業者には、優良な業者と悪質な業者が存在します。トラブルを防ぐには、事前見積もりや口コミ、資格、料金相場をしっかり確認することが重要です。
見分け方 | 事前見積もり | 口コミ評価 | 資格・許可 | 費用感 |
---|---|---|---|---|
優良業者 | あり | 良い | あり(古物商許可) | 相場内 |
悪徳業者 | なし | 悪い | なし(無許可) | 相場からかけ離れている |
事前見積もりはあるか
遺品整理業者を選ぶ際は、まず「事前見積もりの有無」を確認しましょう。優良業者は作業前に現地を訪問し、詳細な見積もりを提示してくれます。これにより作業範囲や料金が明確になり、追加請求のリスクが低くなります。
一方、悪質業者は見積もりを出さなかったり、電話やメールだけで曖昧な金額を伝えたりすることがあります。作業後に高額請求されるケースもあるため要注意です。事前見積もりの丁寧さや明確さは、信頼できる業者かどうかを見極める重要な要素です。
口コミ評価はどうか
その業者を実際に利用した人の口コミや評価を確認することで、優良かどうかを判断しやすくなります。優良業者はGoogleや口コミサイトで高評価を得ており、「対応が丁寧」「料金が明確」「作業がスムーズ」といった肯定的な意見が多く見られます。
逆に、悪質業者は「高額な請求をされた」「見積もりと違った」「態度が悪かった」などの否定的なレビューが目立ちます。口コミは業者の実態を知るうえで貴重な情報源となるため、契約前に必ずチェックしておきましょう。
資格・許可はあるか
遺品整理業者を選ぶ際は、「古物商許可」の有無を確認することが大切です。古物商許可とは、中古品を買い取るために必要な許可で、不用品の買取を行う業者には必須です。
優良業者はこの許可を取得しており、ホームページや見積もりの際に明記していることが多くあります。反対に、悪質業者は無許可で営業しているケースもあり、取引の透明性に不安が残ります。資格や許可の有無は、信頼できる業者かどうかを判断する大事な要素です。
費用感はどうか
遺品整理の費用が相場の範囲内かどうかも、業者選びの重要な判断基準です。優良業者は、事前見積もりに基づき適正な料金を提示し、追加費用が発生する場合も事前に説明してくれます。
内容と料金のバランスが取れており、「思ったより安かった」と感じる利用者も多く見られます。一方、悪質業者は安い金額を提示しつつ、作業後に追加費用を上乗せするケースが目立ちます。料金体系が不明確な業者や、細かな追加で費用が膨れる業者には注意が必要です。
遺品整理のトラブルに関するよくある質問
遺品整理のトラブルに関するよくある質問に回答します。遺品整理は大切な人を失ってからおこなう作業のため、不要なトラブルを避けたいと思うのは当然です。
以下を読んで、疑問や不安を解消しましょう。
遺品整理業者とトラブルにあった際の対応策は?
遺品整理業者とのトラブルにあった際の対応策は以下のとおりです。
- 国民生活センターに相談する
- クーリングオフの確認をする
- 悪質な場合は警察や弁護士に相談する
国民生活センターとは、事業者との間で起こったトラブルに関して相談できたり、具体的な解決策などを助言してくれたりする機関です。実際に、国民生活センターには年間100件以上の「遺品整理業者とのトラブル相談」が寄せられています。
また、場合によっては遺品整理業者であってもクーリング・オフの対象になる可能性があります。高額請求をされ、支払ってしまった場合は必ず確認しておきましょう。
悪質なケースや証拠がある場合には、警察や弁護士に相談してみるのも1つの対応策です。
遺品整理の際に「無料」を謳う回収業者を利用するのはあり?
遺品整理の際に「無料」を謳う回収業者を利用するのは絶対にやめましょう。売却や買取の利用を除いて、無料で遺品・不用品を処分するのは不可能です。
「安いから」という理由で利用してしまうと、トラブルに巻き込まれる可能性が高いです。適正価格のほか、誠実なスタッフに依頼したいなら、信頼できる優良業者を選びましょう。
遺品整理・遺産分割でのトラブルを避けるために気をつけることは?
遺品整理・遺産分割でのトラブルを避けるために気をつけることは以下のとおりです。
- 捨ててはいけないものは処分しない
- 後悔しそうなものはその場で捨てない
- 勝手に形見分けをしない
- 事前に親族で話し合っておく
遺品整理では捨ててはいけないものが複数あります。とくに預金通帳や有価証券、ゴルフ会員権などは遺産分割であり、万が一捨ててしまうとトラブルに発展します。
また、遺品整理時に勝手に形見分けをするのもNGです。親族間との話し合いをせずに進めてしまうと、親族間同士のトラブルの原因になります。さらに形見分けをしてしまうと、万が一「負の遺産」が判明した際でも相続放棄ができなくなります。

遺品整理を始める適切なタイミングはいつですか?
遺品整理を始める適切なタイミングは、必ずしも故人の死後すぐではありません。
一般的には、四十九日や一周忌など、気持ちに区切りがついた節目に行う人が多いです。
ただし、故人が賃貸物件に住んでいた場合は、家賃の発生が続くため、早めの対応が求められることもあります。
また、遺言書や通帳、証券類などの相続に関わる重要書類があるため、最低限の確認は早めに行うと安心です。
遺族間でよく話し合い、心身に負担の少ないスケジュールで進めることが大切です。
遺品整理を自分たちで行う場合と業者に依頼する場合のメリット・デメリットは?
遺品整理を自分たちで行うメリットは、故人の思い出を一つひとつ丁寧に振り返りながら整理できる点です。
また、業者に依頼するよりも費用を抑えられるのも利点です。
ただし、大量の品物を前にすると体力的にも精神的にも大きな負担になることがあり、思うように進まないこともあります。
さらに、ゴミの分別や不用品の処分方法で迷うケースも多く、自治体ごとのルール確認も必要です。
一方で、専門の業者に依頼すれば短期間で効率よく作業が進み、重い荷物の搬出や清掃なども任せられるため安心です。ただし、費用がかかるため、事前に複数の見積もりを取り、口コミや実績を確認して信頼できる業者を選びましょう。
状況や予算、体力や気持ちの余裕を踏まえて、自分たちに合った方法を選ぶことが大切です。
遺品整理のトラブルが心配な方は「不用品回収ラクエコ」にご相談ください!
遺品整理ではさまざまなトラブルに巻き込まれるケースがあります。「不要なトラブルは避けたい」「気持ちよく遺品整理を終えたい」と考える方は、ぜひ「不用品回収ラクエコ」にご相談ください。
「不用品回収ラクエコ」は、事前見積もりあり・追加費用なし・実績が豊富な業者です。ものが多い、遺品整理をどう進めればよいか分からない…といった場合でも、以下のようにスッキリ片付きます。


料金や作業内容に納得していただいた場合のみ作業を開始するため、高額請求をされる心配はありません!清潔感のあるスタッフが丁寧に作業を進めるので、不快な思いをするリスクも避けられます。